ホームページは、公開したあとも動かし続ける必要があります。
ただ、どこまで手をかけるべきかは会社によって違います。
私たちは「保守は必要か」ではなく「どこまで必要か」で考えることをおすすめしています。
この記事では、保守・運用の中身と、自社に必要なレベルの見極め方を整理します。
ホームページの「保守」はサイトを壊さず安全に保つ作業、「運用」は内容を更新し成果につなげる活動を指します。
保守・運用を怠ると、セキュリティ被害・表示崩れ・検索順位の低下・情報の陳腐化が起きます。
必要なレベルは会社によって異なり、最低限の保守・保守+改善・戦略的な運用の3段階で考えると判断しやすくなります。
自社でできる作業と、専門知識が要る作業を分けて考えることが、無駄なく続けるコツです。
要点
- 保守=サイトを壊さず安全に保つ作業/運用=内容を更新し成果につなげる活動
- 放置するとセキュリティ・表示・検索・信用に具体的な問題が起きる
- 必要なレベルは3段階(最低限の保守/保守+改善/戦略的な運用)
- 判断は金額ではなく「自社にどこまで必要か」で。6つの点で見当がつく
- 自社でできることと、任せたほうがよいことを分けて考える
なぜ「保守は必要か」ではなく「どこまで必要か」で考えるのか
ホームページの保守について調べると、「保守は必要」と書かれた記事がたくさん見つかります。
私たちも、保守そのものは必要だと考えています。
ただ、そこで話が止まると、次の疑問に答えられません。
「では、うちの会社はどこまでやればいいのか」。
必要な保守・運用の範囲は、会社によって大きく違います。
毎日更新する通販サイトと、数年に一度しか触らない会社案内のサイトでは、かけるべき手間もお金も同じではありません。
私たちは400件以上のホームページに関わってきました。
WordPressだけでなくMovable Typeの保守にも対応し、さまざまな仕組みのサイトを見てきました。
その経験から言えるのは、「全部やるべき」でも「やらなくていい」でもなく、自社の状況に合った範囲を選ぶことが、いちばん無駄がないということです。
この記事では、その判断の基準を開示します。
ホームページの「保守」と「運用」は何が違うのか
「保守」と「運用」は、似た言葉ですが役割が違います。
保守は、ホームページを壊さず、安全な状態に保つ作業です。
システムの更新、バックアップ、セキュリティ対応などが含まれます。
サイトを安全に保つための作業です。
運用は、内容を更新し、ホームページを成果につなげていく活動です。
情報の追加、アクセスの分析、改善などが含まれます。
サイトを育てていく活動です。
「保守運用」「運用保守」——呼び方の違いは気にしなくてよい
検索すると「保守運用」「運用保守」「保守管理」など、いくつかの呼び方が出てきます。
どれも指している中身はほぼ同じです。
呼び方で内容が変わるわけではないので、気にする必要はありません。
大切なのは、保つ作業と育てる活動の両方があるという点です。
保守・運用を怠るとホームページに何が起きるのか
保守・運用をやめて放置すると、ホームページには具体的な問題が起こります。
- セキュリティの問題:WordPressやMovable Typeなどのシステムは、更新を怠ると脆弱性が残ります。古いプログラムは攻撃の入口になり、改ざんや情報漏えいにつながることがあります。
- 表示の問題:ブラウザやスマートフォンは進化し続けます。放置したサイトは、ある日レイアウトが崩れたり、正しく表示できなくなったりします。
- 検索での問題:更新されないサイトは、検索エンジンからの評価が下がっていきます。以前は見つけてもらえていたのに、だんだん表示されなくなります。
- 信用の問題:古い情報が載ったままだと、見た人は「この会社は大丈夫だろうか」と不安に感じます。
これらは「かもしれない」ではなく、実際に起きることです。
特にセキュリティの問題は、起きてから対処するより、起きる前に防ぐほうがはるかに簡単で、費用も小さく済みます。
ホームページを公開してからの向き合い方については、ホームページは公開してからがスタートでも触れています。
保守・運用に含まれる作業とその頻度
保守・運用には、次のような作業が含まれます。
サイトを保つための作業(保守)
- システム・プログラムの更新(WordPressやMovable Typeなどを使っている場合)
- 定期的なバックアップ
- セキュリティの監視、サイトが止まっていないかの確認
- サーバーやドメインの管理・更新
サイトを育てるための作業(運用)
- 情報の追加・修正
- アクセス解析と、その結果をもとにした改善
- 検索やAIに見つけてもらうための調整
頻度は作業によって違います。
バックアップやセキュリティ対応は定期的に、情報の更新は必要が生じたときに、というのが基本です。
とくにWordPressを使っている場合の、壊れる前の定期作業は、WordPressの保守で定期的にやることで詳しく整理しています。
自社にはどこまで必要か——保守・運用レベルの判断基準
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
必要な保守・運用は、次の3つのレベルで考えると判断しやすくなります。
- レベル1 最低限の保守:壊さない・止めない・脆弱性を放置しない。
- レベル2 保守+改善:最低限の保守に加えて、数字を見ながら少しずつ良くする。
- レベル3 戦略的な運用:ホームページを集客・売上の主要な入口として、継続的に投資する。
自社がどのレベルかは、次の6つの点で見当がつきます。
| 見るところ | 最低限で足りる(L1) | 改善もしたい(L2) | 戦略的に伸ばす(L3) |
|---|---|---|---|
| サイトの役割 | 会社案内が中心 | 問い合わせ・集客の入口 | 売上の主要チャネル |
| 更新の頻度 | ほとんど更新しない | 月に数回 | 継続的に追加する |
| 社内の担当 | 専任がいる | 兼任で手が回らない | いない・任せたい |
| 使っている仕組み | 静的なHTML中心 | WordPress・Movable TypeなどのCMS | 複数のシステムが連携 |
| セキュリティ・信用のリスク | 低い | 個人情報や問い合わせを扱う | 事故が事業に直結する |
| 改善・成長の意欲 | 現状維持でよい | 少しずつ良くしたい | 積極的に伸ばしたい |
読み方はシンプルです。
左寄りが多ければレベル1で十分です。
真ん中が増えればレベル2、右寄りや「売上に直結」が強ければレベル3が向いています。
ひとつだけ例外があります。
「事故が事業に直結する」場合や、WordPress・Movable TypeなどのCMSを使っている場合は、他の項目が低くても、レベル1の最低限の保守は必ず必要です。
ここは放置を選択肢に入れないでください。
私たちは、必要ないものを勧めません。
レベル1で十分な会社に、レベル3を売り込むことはしません。
大切なのは、自社に合ったレベルを選ぶことです。
なぜ状況の整理から始めるのかは、なぜ状況整理から始めるのかでもお伝えしています。
自社でできること、任せたほうがよいこと
保守・運用は、すべてを外部に任せる必要はありません。
自社でできることもあります。
自社でできることの例
- 文章や写真の差し替えなど、内容の更新
- 簡単なお知らせの追加
専門知識が要ることの例
- システム(WordPress・Movable Typeなど)やプログラムの更新、不具合が出たときの対応
- セキュリティ対策、バックアップからの復元
- サーバーやドメインの管理
分かれ目は、「止まったときに自社で戻せるか」です。
戻せる範囲は自社で、戻せない範囲は専門家に、という切り分けが現実的です。
自社でできることまで抱え込ませて費用をいただくことは、私たちはしません。
自社でやる範囲と任せる範囲の線引きは、保守・運用を自社でやる範囲と任せる範囲で詳しく扱っています。
担当がいない、兼任で手が回らないといった場合に、更新を続ける社内の仕組みづくりは、次の記事で整理しています。
保守・運用の費用の考え方
費用は、レベルによって変わります。
最低限の保守だけなのか、改善まで含めるのか、戦略的に伸ばすのかで、必要な手間が違うからです。
私たちの「まるごとおまかせプラン」では、月額を3段階に分けています。
- ベース運用:月額50,000円(税抜)
- 運用+改善:月額100,000円(税抜)
- 戦略パートナー:月額150,000円〜(税抜・個別のお見積り)
金額の高い・安いだけで選ぶと、必要な作業が抜けたり、逆に使わないものにお金を払ったりします。
大切なのは、自社のレベルに合った範囲を選ぶことです。
費用の相場と内訳の見方は、ホームページ保守・運用の費用相場で詳しく解説しています。
契約で「何が含まれ、何が別料金か」を確認したい場合は、こちらもあわせてご覧ください。
まとめ
ホームページの保守・運用は、「必要か・不要か」で考えると答えが出ません。
「どこまで必要か」で考えると、自社に合った範囲が見えてきます。
- 保守はサイトを保つこと、運用は育てること。両方に役割がある。
- 放置すると、セキュリティ・表示・検索・信用に具体的な問題が起きる。
- 必要なレベルは3段階。6つの点で自社の位置が分かる。
- 自社でできることと、任せたほうがよいことを分けて考える。
私たちは、必要ないものを勧めません。
まずは自社がどのレベルかを見極めることから始めてください。
判断に迷うときは、状況の整理からお手伝いします。
よくある質問
- 修正作業がない月でも、保守・運用は必要ですか?
- 必要です。修正がなくても、システムの更新やセキュリティの監視、バックアップは続ける必要があります。
これらは「何かをする」より「壊れないように保つ」ための作業だからです。 - WordPress以外のサイトでも相談できますか?
- できます。私たちはWordPressだけでなく、Movable Typeの保守・更新にも対応しています。
静的なHTMLのサイトや他のシステムでも、保守・運用の考え方は同じです。 - すでに起きているトラブルにも対応してもらえますか?
- 継続的な保守・運用は、壊れる前の備えを行うものです。
すでに起きてしまったトラブルへの対処は、別の窓口でも承っています。まずは状況をお聞かせください。 - 契約の前に、相談内容を確認してもらえますか?
- はい。契約の前に、いまの状況とご希望をうかがい、どのレベルが合っているかを一緒に整理します。
- どのプランが合うか分かりません。
- この記事の判断基準(6つの点)で、おおよその見当がつきます。
判断に迷うときは、状況の整理からお手伝いしますので、ご相談ください。