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ホームページ改善はどこから手をつけるか【優先順位の決め方】

ホームページ改善はどこから手をつけるか【優先順位の決め方】

課題が複数見つかったとき、すべてを同時に直す必要はありません。
影響の大きさと費用のバランスで、着手する順序は決まります。
先に手をつけるべき項目、後回しでよい項目、そして予算別の進め方を整理しました。
ホームページ改善の優先順位は、成果への影響度と必要な費用の2軸で決まります。
最優先はアクセス解析の設置です。
現状が測れなければ、他の改善の効果も判断できないためです。
次に優先すべきは問い合わせ導線の確認で、フォームが正常に動作していない場合は機会損失が継続しているため、費用に関わらず即座に対応します。
その後は、影響度が大きく費用が小さい項目から順に着手します。
表示速度の改善とSEOの基本設定がこれにあたります。
デザインの全面的な刷新は、影響度が読みにくく費用も大きいため、後回しにできる項目です。
優先順位を誤る典型は、目に見える箇所から直すことです。
見た目の課題は認識されやすい一方、成果への影響は導線や速度より小さいことが少なくありません。

全部やる必要はありません

サイトの状態を確認すると、課題は複数見つかります。
表示が遅い、フォームが使いにくい、SEOの設定ができていない、デザインが古い——5つも6つも出てくることは珍しくありません

ここで多くの方が止まります。
「全部直すと予算が足りない。
かといって、どれから手をつければいいかわからない」

結論をお伝えします。
全部やる必要はありません。
そして、着手する順序には明確な基準があります。

この記事では、優先順位を決める2つの軸と、実際の着手順、予算別の進め方を整理します。

なお、改修とリニューアルのどちらが必要かがまだ決まっていない場合は、先にそちらを判断してください
作り直すのであれば、改修の優先順位を考える意味がなくなります。

優先順位を決める2つの軸

判断の軸は2つです。

1. 成果への影響度
その項目を直したとき、問い合わせや売上にどれだけ効くか。

2. 必要な費用
金額と、かかる時間。

この2軸で整理すると、着手の順序が見えてきます。

影響度×費用のマトリクス

費用が小さい 費用が大きい
影響度が大きい ① 最優先/アクセス解析の設置/問い合わせ導線の修正/SEOの基本設定 ③ 計画して実施/情報設計の見直し/フォームの新規設置/表示速度の抜本改善
影響度が小さい ② 余力があれば/細かな文言修正/画像の差し替え ④ 後回し/デザインの全面刷新/機能の追加

①から着手し、③へ進むのが基本です。
②と④は、①③が終わってから検討します。

多くの場合、①だけで成果が変わります
費用も想定より小さく収まることが少なくありません。

最優先で着手すべき2つ

マトリクスの①のなかでも、順序があります。

1番目:アクセス解析の設置

これが最優先です。
理由は、成果に直結するからではありません。
現状が測れなければ、他のすべての判断ができないからです。

解析が入っていないと、次のことがわかりません。

  • 問い合わせが減った原因が、流入の減少なのか、サイト内での離脱なのか
  • どのページで離脱が起きているのか
  • スマートフォンとパソコンで成果に差があるか
  • そして——改善した効果があったのかどうか

最後の点が決定的です。
改善前のデータがなければ、改善後に何が良くなったのかを説明できません。

費用も大きくありません。
GA4とSearch Consoleはいずれも無料で、設置作業のみの費用で済みます。

2番目:問い合わせ導線の確認

フォームが正常に動作しているかは、費用に関わらず即座に確認してください。

送信できない、メールが届いていない、迷惑メールフォルダに入っている——こうした状態は、気づかないまま数か月続いていることがあります
その間の問い合わせは、すべて失われています。

これは「改善」ではなく「損失を止める」対応です。
優先順位の議論以前の問題として扱ってください。

正常に動作していることが確認できたら、次は使いやすさです。
入力項目の数、CTAの配置、完了ページの有無を見直します。

その次に着手するもの

①の2つが済んだら、次の順で進めます。

3番目:SEOの基本設定

title・メタディスクリプション・見出し構造・インデックス状況の修正です。

費用が小さく、影響が出るまでの時間も比較的短い項目です。
とくにtitleが全ページ同じ、主要ページがインデックスされていない、といった状態であれば、修正するだけで流入が変わることがあります

4番目:表示速度の改善(画像・スクリプト)

まず画像の最適化と不要なスクリプトの削除から着手します。
この範囲であれば費用は大きくなりません。

サーバー移設やテーマの見直しが必要になる場合は、費用が上がるため③(計画して実施)に移ります。

5番目:コンテンツの整理

古い情報の更新、不要なページの削除、サービス内容の記述の見直しです。

効果は出ますが、時間がかかります。
社内で文章を用意する必要があるため、他の項目と並行して進めるのが現実的です。

後回しにしてよいもの

デザインの全面刷新

影響度が読みにくく、費用が大きい項目です。

デザインを新しくしても、問い合わせが増えるとは限りません。
総合ページでもお伝えしたとおり、問い合わせが減っていた原因がデザインでなければ、作り替えても成果は変わりません

ただし、特定の箇所のデザインが離脱を招いていることが解析で確認できた場合は別です。
その場合は影響度が明確なので、優先順位が上がります。

「なんとなく古い」という理由での全面刷新は、後回しで構いません。

機能の追加

会員機能、予約機能、チャットなど。
現在の課題を解決するものでなければ、優先度は低くなります

「あったほうがよさそう」で追加した機能は、使われないまま保守費用だけがかかることがあります。

予算別の進め方

予算が限られている場合

①のうち、アクセス解析と問い合わせ導線だけに絞ってください。

この2つは費用が小さく、しかも効果が明確です。
とくに問い合わせ導線に不具合があった場合、その修正だけで数字が変わります

そして解析を入れておけば、次に何を直すべきかがデータでわかります
予算が確保できたときに、迷わず着手できます。

段階的に進める場合

3か月から半年の単位で区切ることをお勧めします。

  1. 第1段階:解析の設置、問い合わせ導線の修正
  2. 第2段階:解析データを見て、離脱の大きい箇所を特定して改善
  3. 第3段階:SEOの基本設定、表示速度の改善
  4. 第4段階:データを見ながら、影響の大きい箇所を継続的に改善

第2段階が重要です。
第1段階で解析を入れたことで、推測ではなくデータで優先順位を決められるようになります。
ここから先は、この記事の一般的な順序より、貴社のデータのほうが正確です。

まとめて実施する場合

予算が確保できている場合でも、①から③の順序は変えないでください。

とくに、解析を入れる前に他の改善を実施すると、効果が測れなくなります
同時に多くの箇所を変更した場合、何が効いたのかも判別できません。

優先順位を誤る典型

実務で最も多い誤りをお伝えします。

目に見える箇所から直してしまうこと。

デザインの古さ、写真の質、文章の言い回し——こうした課題は認識されやすく、社内でも話題に上がります
一方、フォームの不具合、解析の欠如、titleの重複といった課題は、目に見えないため議題に上がりません

しかし成果への影響は、多くの場合後者のほうが大きいという結果になります。

もうひとつの典型は、症状の数だけ対処してしまうことです。
課題が5つ見つかったとき、5つとも独立した問題とは限りません。
ひとつの原因から派生していることがあります。

その場合、根本のひとつを直せば残りも解消します。
逆に、派生した症状を個別に直しても、根本が残っていれば再発します。

優先順位の判断が難しい場合

影響度の見積もりには、経験が必要です。
「この課題を直すと、どれだけ効くのか」は、サイトの状況によって変わります。

また、複数の症状のうちどれが根本原因なのかは、外形的な確認だけでは判別が難しい領域です。

私たちは7項目を確認したうえで、課題の洗い出しと、対応の優先順位の整理までお伝えする診断を提供しています。
55,000円(税込)から承っています。

必要のない項目はお勧めしません。

まとめ

ホームページ改善の優先順位について整理してきました。

要点は3つです。

1. 判断の軸は、影響度と費用の2つ

影響度が大きく費用が小さい項目から着手します。
影響度が小さく費用が大きい項目——デザインの全面刷新や機能追加——は後回しで構いません。

2. 最優先はアクセス解析、次に問い合わせ導線

解析は成果に直結しませんが、現状が測れなければ他の判断ができません
問い合わせ導線に不具合がある場合は、優先順位の議論以前に、損失を止める対応として即座に修正してください。

3. 誤りの典型は、目に見える箇所から直すこと

デザインの古さは認識されやすく、フォームの不具合や解析の欠如は議題に上がりません。
しかし成果への影響は、後者のほうが大きいことが少なくありません。

課題が5つ見つかっても、5つとも直す必要はありません。
まず現状を測れる状態にして、データで優先順位を決められるようにしてください。

改修とリニューアルの違い、そしてどちらが必要かの判断は、総合ページで解説しています。